議長挨拶

日本メノナイト・キリスト教会会議
議長 吉行孝彦(佐土原キリスト教会牧師)

日本メノナイト・キリスト教会会議(以下メノナイト教会会議)のホームページにようこそおいでくださいました。
メノナイト教会会議は、北米ジェネラル・コンフェレンス・メノナイト教会から送られた宣教師によってその基礎が築かれました。
宣教師たちは、神からの召しに応え、ある宣教師は船が沈んでも良いように、荷物をドラム缶につめて、戦後の日本にイエス・キリストの福音を伝えてくれました。
そのようにして蒔かれた種は、やがて成長し、今、メノナイト教会会議には、14の教会、1つの伝道所が加盟し、それぞれの地域で主の業に励んでいます。

宣教師が伝えてくれたメノナイトの信仰とは、どのようなものだったか。

メノナイトの信仰を伝える1つの話があります。
メノナイト教会は、宗教改革時代に生まれたアナバプテスト(再洗礼派)を霊的祖先とします。
アナバプテストへの迫害が続いていたオランダ、ディルク・ヴィレムスは「再洗礼を受けた(アナバプテストである)」という罪で投獄されていましたが、運良く脱獄することができました。彼は氷の張っている池を走って逃げました。
ところが彼の脱獄に気付いた官憲が、氷の上を追いかけて来ました。すると池の氷が割れて、官憲は池に落ちてしまいました。
ディルク・ヴィレムスは、官憲が池に落ちたのを見て、そこで「あなたの敵を愛しなさい」(ルカ6:27)というイエス・キリストの言葉を思い出すのです。
そして彼は、キリストの御言葉に従い、自分を追いかけて来た官憲を助けに行ったのです。
彼は、ただ主イエスの言葉に従おうとした、イエスの弟子としての道を生きようとした、それがクリスチャンの生き方だと信じて、そう行動したのです。

この話が物語るように、何よりもイエス・キリストの御言葉に従う、そして愛と平和の道を歩む、それが、メノナイト教会が大切にして来た、また目指して来た信仰です。

宣教開始から60年余、その間、メノナイト教会会議教会を取り巻く状況は変わりました。
働きの担い手も、宣教師から日本人牧師へ、また各教会のリーダーたちへと変わりました。
しかし主は、変わらず、この小さな群れを通して救われる魂を起こし続けてくださっています。
そのようにして呼び集められた者たちで、救われたことを感謝しつつ、手を取り合って、神の御言葉に、主イエスに従うこと、愛と赦し、平和に生きること、そのような信仰の証に生きています。

また、争いが絶えない、怒りと憎しみが人々の心を傷つけている、戦争が現実味を帯びて語られる、そのような世界、社会あって、非暴力、無抵抗、絶対平和主義の信念も、メノナイトの歴史を通して私たちの心に植えつけられている信条です。

私たちは、主イエス・キリストの弟子として、主の御足の跡を歩みたいと願っています。そして、それを一人で求めるのではなくて、教会という主に在る共同体の中で、慰め合い、励まし合い、赦し合い、愛し合い、そのような交わりに包まれる中で求めて行きたいと願っています。その意味で、メノナイト教会会議の教会は、どの教会も御言葉を土台とした教会の交わり、信仰者の交わりを大切にしています。

人の心には神によってでなければ埋めることができない空洞があります。聖書の言葉にこそ、生きるための導き、慰めと励ましがあります。死の問題に対する解決があります。教会には神を中心とした豊かな交わりがあります。どうぞ皆様、ぜひ日本メノナイト・キリスト教会会議加盟の教会においでくださり、神の恵みと豊かな交わりを経験してください。